自閉症--これまでの見解に異議あり!

自閉症児」が、「カレンダー」に関心を寄せてきたのは(あるいは逆に「カレンダー」のようなものに関心を寄せる子どもを「自閉症児」と呼んできた節もあるのだが、)、彼らが、社会の規則性をうまく把握できないところからくる「不安定さ」があったからである。その「不安定さ」から自分を守るために、比較的わかりやすくできている「規則性」、たとえば家の中の配置や、散歩する道の順番とか、そういう「空間の規則性」に注意を払うことで、手作りの安心感を得ようとしてきたところがあった。さらに、そこから時間の中の規則性(それがカレンダーへの関心になっていったのだが)に関心を寄せて安心感を得るという方向をとるように、自然に関心が動いていたこともわかる。