誰も書かなかった生保のカラクリ

ウソ7 支払った保険料はそのまま蓄えられている

私たちが支払う保険料(掛け金)は、保険会社に入ったとたん、「純保険料」と「付加保険料」に分けられる。純保険料とは保障にまわされる部分で、何かあればここから保険金が支払われる。いわば純粋な保険料。
付加保険料とは、経費にまわる部分だ。具体的には、広告宣伝費、通信費、セールスレディにかかわるお金など新しく契約を取るための費用、生保本体の社員の人件費、ビルのメンテナンス経費、配当金・保険金の支払い経費など保険の維持・管理費用、集金に必要な費用、税金などがあてはまる。
定期保険の場合、六〇〜七〇%が付加保険料(事業費)にあてられるといわれ、受け取る保険金に積み立てられる純保険料は、わずか三〇〜四〇%でしかない。

アクサ保険社長インタビュー

Q 「最後に、生保だけでなく銀行、証券も含めた日本の金融サービスについて、意見を聞きたい」
A 「他社とのシェア争いなど、ビジネスを優先しすぎだと思う。行政による規制も影響したのだろう。規制緩和は進んでおり、顧客本位を徹底すれば、いくらでも市場は拡大するはずだ。日本の金融機関は、顧客に満足してもらおうという考え方が足りない」