リスクの不可視化---CDO
債務担保証券(CDO)も、本来はサブプライムの住宅ローン証券(MBS)のリスクを軽減するように設計されていたはずです。しかし、世界の投資家がCDOを購入するにあたっては、必ずしもローリスク・ローリターンの投資を目的にしていたわけではありません。リスクヘッジの発想ではないのです。
世界では低金利が続いていて、どこに投資しても儲からない。リスクが高いのはわかっているが、高い利回りの金融商品がほしい。そこで投資会社がその希望にあわせるようにCDOをつくり、格付け会社を呼んできて、自分たちに都合のよいように高い格付けをつけて売り出した、というのが真相なのです。