工学部ヒラノ教授の事件ファイル

筑波大学助教授、東京工業大学教授を歴任した、金融工学今野浩さんの経験談である。

40代半ばを過ぎる頃、”誰もやらないのであれば、自分でやるしかない”と考え、「金融工学」という風当たりの強い研究に乗り出したヒラノ教授は、計算がお嫌いな経済学者や、”お金の研究”を忌避するエンジニアが近寄ろうとしない鉱脈から、大きな宝石を掘りだすことに成功した。