お母さんは勉強を教えないで―子どもの学習にいちばん大切なこと
- 作者: 見尾三保子
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2002/10/01
- メディア: 単行本
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意味を考えない子どもたち
やり方を覚えてテストは百点ばかりとる小学六年の女子が、じつは三、四年でマスターすべき乗法、除法の基本的な概念を理解していなかったという話はした。また小学二年の女子で「100より2つ小さい数」もわからない、つまり小一でマスターすべき数の概念がないにもかかわらず、頭は「能率のよい電卓」になっていて、五桁の筆算を苦もなくやってのけるという例も紹介した。
子どもの頭を電卓にする有名塾
その「頭を電卓にする」全国ネットの有名塾がある。そこから移ってくる塾生もかなり多い。小学生の場合、計算は確かで速いから、計算を教える手間は省ける。ところが文章題を読み取って、考えて解くということができない子が多い。中学生であれば、式の計算や方程式の解き方など、やり方を覚えればよいものには達者だが、文章題や図形(幾何)では頭が動かない。